動的画像解析式粒子径・形状分布測定装置
QICPICは、あらゆる粒子を動的画像解析法で測定するために、妥協なく設計されたされた装置です。わずかナノ秒オーダーの高速パルス光源によって、気流分散された粒子さえもモーションブラーなく正確に捕捉します。さらに、高解像度かつ高速なカメラによって、毎秒500フレームも撮像します。強力な解析アルゴリズムにより、数百万個もの粒子をごく短時間で評価できるため、統計的に有意な測定結果が得られます。製薬、化学、食品、土壌分野において、産業から研究にかけて多数のアプリケーションに対応します。
QICPIC/Lシリーズ
QICPIC/Lシリーズは、新しいパルス光源を採用することで画像品質が改善し、微粒子や乾燥粉末に対する測定性能が向上しました。乾燥粉末でも最小1.8µmから測定可能になったため、より多くの試料でRODOSによる高速分散が利用可能になりました。そのため、より少ないサンプル量で、再現性の高い測定結果が得られます。
粒子を最高の解像度で捉えるために、測定範囲に応じて7種類の測定レンジが利用可能です。
モデル | 測定範囲 / 測定レンジ数 | フレームレート (fps) | データ転送速度 |
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QICPIC/L02 | 0.55~33792µm / 7 | 85@4.2MP~225@1.5 MP | 5 GBit/s (USB 3.0×1系統) |
QICPIC/L06 | 0.55~33792µm / 7 | 175@4.2MP~500@1.5 MP | 10 GBit/s (CXP-5×2系統) |
QICPICは、多彩な分散器やフィーダーと組み合わせることで、粉体、顆粒、繊維、スラリー、エマルジョンなどのあらゆる試料に柔軟に対応します。これにより、試料ごとに最適な条件で測定でき、粒子径と粒子形状を正確に解析できます。
もし、ふるい分け法からの移行を検討しているなら、QICPICは最適な選択肢です。動的画像解析法を採用したQICPICなら、たとえ異形状の試料でも、ふるい分け法と相関のある粒度分布が得られます。なぜなら、乾式分散器による試料のランダムな配向と、粒子の短辺を選択的に解析する機能の相乗効果によって、ふるい分け法と実質的に同等の解析が可能だからです。さらに、QICPICを用いることで、より高度な解析が可能です。例えば、数十区分にわたる高分解能での粒度分布解析や、円形度やアスペクト比などの粒子形状の定量解析が挙げられます。専用ソフトウェアPAQXOSでは、これらの機能を包括的に提供します。さらに、ふるい分け法の測定結果の再検証機能も利用できます。
測定装置の光学系の良し悪しが、総合的な測定性能を決定づけます。QICPICでは、高品質の平行光と両側テレセントリック光学系によって、たとえ透明な粒子でも、低収差かつ高コントラストでイメージセンサに結像されます。それが、高解像度のカメラによって、4メガピクセルの256階調グレースケール像として捕捉されます。このデータは、最大25Gbit/sでコンピュータに転送され、解析されます。
測定後は、専用ソフトウェアPAQXOSの強力な解析アルゴリズムによって、個々の粒子の粒子径と粒子形状(Sympatec英語サイトへ)が解析されます。粒子径は円面積相当径、フェレ―径、弦長など、粒子形状は円形度、アスペクト比、凹凸度などの様々な指標が利用可能です。また、繊維長や繊維径などの繊維状試料に特化した指標も用意されています。全ての解析結果は、試料全体の分布として表示したり、単一の粒子ごとに個別に表示したりできます。さらに、粒子ギャラリーや任意の解析条件でのスクリーニング機能も備えており、柔軟かつ効果的なレポートを容易に作成できます。QICPICでは全フレームの二値画像を生データとして記録しているため、任意の条件を適用して再解析したり、フレームごとの画像や動画を再現できます。