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湿式分散は、スラリー、エマルション、気泡などの、分散媒が液体である試料に最適な分散法です。撹拌やポンプによる循環によって粒子の加速や流れが生じ、それによる抵抗 (圧力や摩擦力) や慣性力によって粒子が分散されます。また、必要に応じて、超音波 (キャビテーション力) や分散剤を用いることで、より大きな分散力を与えられます。このように、湿式分散では多彩な分散技術が適用できるため、乾式分散よりも比較的容易な手法といえます。そのため、湿式分析は乾式分散よりも以前から普及しています。

キュベットやフローセルで測定する場合には、測定法に応じて試料濃度を適切に調整する必要があります。これを実現するためには、分散器の容量や光路長を試料ごとに最適化する必要があります。

Sympatec社の分散器は、撹拌機、ポンプ、超音波発振器が搭載されており、あらゆる試料を適切に分散できます。分散器によって6ml~数リットルの容量と、30µm~20mmの光路長が選択可能です。そのため、粒子径0.1µm~>10mmの試料を、数ミリグラム~数グラムで測定できます。必要に応じて、温度制御装置や耐食性材料も搭載でき、油や有機溶媒などの様々な分散媒に適合します。

 

SUCELL

SUCELL

SUCELLは簡易型の湿式分散機です。QUIXELと同様にポンプと超音波発生器を備えていますが、測定範囲は0.1 ~875µmで、容量は400mlです。また、チューブポンプなので、顆粒などの二次粒子をそのまま測定する用途には不適です。

QUIXEL

QUIXEL

QUIXELは最高性能の湿式分散機です。内蔵ポンプ、撹拌機、超音波発生器、温調機 (オプション) を備えており、それらを全て自動で制御できます。様々なサイズのフローセルと組み合わせることで、0.1~3500µmのスラリーやエマルションに対応します。チューブレス構造で洗浄時間が短いため、短時間で多数の測定を行えます。また、高い耐薬品性も高く、様々な分散媒に対応します。容量は250~1000mlの範囲内で任意に設定できます。

CUVETTE

CUVETTE

CUVETTEは静置式の湿式分散器です。ごく少量の試料量で測定できるため、希少な試料の測定に最適です。ガラスセルに試料を手動で充填し、静置状態で測定します。6mLと50mLの2種類のセルがあり、6mLでは手動攪拌機を使用して測定直前に撹拌し、50mLではマグネチックスターラーと超音波プローブが使用できます。測定範囲は0.1~3500µmに対応します。セルは石英製なので、耐薬品性にも優れています。

LIXELL

LIXELL

LIXELLは、QICPIC用の汎用的な湿式分散器です。1~2000µmの粒子径に対応します。様々なフローセルとアクセサリを使用することで、20mlから数リットル程度の幅広いアプリケーションに適合します。

FLOWCELL

FLOWCELL

FLOWCELLは、大流量測定用のフローセルです。果肉入りジュースのような、1~10000mmの粗い粒子を含む懸濁液の測定に対応します。